あのそらに咲く花 <あとがき>

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<後日譚>

 次郎さんの、あの子ども時代の冒険は「兄貴や親父たちには内緒だよ」というので私も島さんには話していません。私と、次郎さんだけの秘密なのです。

「俺、結構たくさん秘密を抱えてるんだぜ」
 次郎さんは笑ってそうも言いました。
「あら、他にも何か内緒の冒険があるんですか?」
 …そう問い掛けると。

「もちろん」
 悪戯っぽい目でそう答えが帰って来ます。

「実は俺、最近、大好きな人が出来たんだ……」
「あら!」
 まあ、それはどんな方ですか?
 学校のかた?

「……内緒」
「まあ、私には教えてくださってもいいじゃありませんか」
「だーめ」
「どうして?」
「…知られたら、兄貴に大騒ぎされるからな!」
「……?!」

 次郎さんの秘密の恋人?
 それは一体、どんな方なんでしょう……?


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<あとがき>w


<次郎とテレサ>

 え〜〜、島次郎のファンです、っていう人に今んとこERIはお会いしたことがないんですが(笑)…

 まあリアルタイム世代だといないかもなあ、ってのは分かります。なんせ放映当時は6歳〜10歳設定だし、同年代でも「ディンギルの坊や」の方が圧倒的に美形で見せ場としてもいいトコ持ってってるしね。

 やっと「あの兄の弟」として認知され、キャラクタも確立されたのが27歳になった「復活篇」ですからねえ…。

 ま、我がサイトではテレサが、2210年に地球へやって来ていますから、このお話の次郎は高校2年生くらいです。そうしてテレサは島の実家に同居する。島は軍人なので毎日帰宅するってワケじゃない……そうすると、テレサは必然的に島の家族と過ごす時間が多くなり。もうそうなると、17・18の次郎が兄嫁のテレサにべた惚れしてしまう、という流れは非常に自然ではないかと思われまして…(えっ?自然じゃない?)。

 そのきっかけが「花火大会」だった、と。そんな話なんであります。花火を見てトラウマスイッチの入った次郎を、思わず抱きしめて慰めるテレサちゃん。


 しかし、テレサって、存外(いや、かなり?ああいうタイプの天然、ってのはかなり無敵だ・w)異性に無防備です。

 そもそもがあんまり異性と関わりを持ったことが無い上に、人を疑うってことを知らない。島に対してもストレートだし、次郎が自分を好きになったとしても自分のどの行為がその心情を招いたのかなんてこた、まったく分からない。知らぬ間にフタマタかけてて、それに罪の意識がない!!(爆)
 IQ200もある才女ですが、そういうとこが我がサイト的「天然なテレサ」なんでございます。ぷぷぷ。



<次郎の、戦争の記憶>

 次郎って、小さい時からかなり破天荒でしたよね。単独行動がすごく多い。

 イスカンダルへの旅立ちのとき、雑踏の中、軍のパレードで兄貴にレイを渡しに来た次郎は(6歳程度にも関わらず)どう見ても一人でした。

「2」4話でも、ヤマトが戦闘衛星を撃破して地球大気圏を離脱して行ったとき、早朝の港の重機の上によじ上り(それ自体キケンだっつの)、一人ヤマトの旅立ちを見送ったり。(しかもその当時、多分8歳程度)
 その後、大人たちの暴動の中単独で幼い女の子(えみちゃん)を助けたりしてます。

 でも、一人でうろちょろする子は大概怖い目にも遭っているもの…。とくに戦時中です。怖い目に遭っているからこそ、智恵もつくしとっさの判断も出来るようになって行く、それが定石…(ストリートチルドレン並の逞しさ)。

 後世真田さんの右腕を務めるようになるくらいですから、頭はもともと良かったんじゃないかと想像されますしね。
 だから次郎にも、胸に焼き付いて離れない戦争の記憶があるだろう、そう考えるのは不自然じゃない。何をきっかけとしてトラウマスイッチが入るかは人それぞれですが、次郎の場合は遊星爆弾を彷彿とさせる、花火だった。

 天真爛漫に育っていたような印象しかない島次郎ですが、あの時代に「地球で待ちながら生き延びた世代」です…辛い思いをしていないはずがありません。


 東京大空襲を逃げ延びた自分の祖母の話なんか聞いてますと、祖母が打ち上げ花火を見て「いいなあ」と思えるようになったのはかなり後になってからだったそうです。 
 やっぱり、花火の音は焼夷弾の落ちる音や光、を想起させたらしい。あの音と光に、否応なく苛まれる人は今でもいるのだろうなと思います……悲しい戦争の記憶です。

 ただ、そういうものも時間と共に癒えて行く。街の復興と共に戦火の爪痕も消えて行く。人の心もそうなって行くといいな、と思うのです。

 

 <The  Planet of Green>における、放射能問題に関するスタンス

 

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